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「怒り」 感情の重みがずっしりと

4月26日にDVDで
怒り.jpg
◎「怒り」
(2016 日本 監督」李相日)
を見ました。
本作は、
殺人を犯した青年が整形し逃亡したところから始まる、
その殺人犯と顔が似ている素性が知れない3人の青年と
周りの人たちのヘビーな人間ドラマを、
演技上手な役者を集めてウエイトたっぷりに描いた、
感情の重みをずっしりと描いた重量級の人間ドラマ。
本作の秀逸な所は、3人の青年の内、誰が殺人犯なのか?
という根本的な部分がミステリーとして機能しているため、
ドラマを描くだけでミステリー要素が増幅していくところ。
ですんで、映画のテンションが最後まで落ちることがありません。
KIN-Gも犯人の正体が明確に明かされるまで、
人間ドラマに心を揺らされながら、
誰が一体殺人犯なのかという謎にドキドキし続けました。
映画が始まってから1時間半ぐらいまでは本当にアッという間でした。
しかし残念だったのは、
物語と直接関係の無い登場人物から唐突に殺人の真相が明かされるところ。
殺人犯の感情の暴走も含めて、
それまでのじっくりとした物語のテンポがいきなり早くなったように感じ、
映画のバランスが崩れたように感じました。
そして、そこから先が蛇足のように思いました。
3人の青年と周囲の人間の感情が最大限に昂った時、
そこでバッサリと物語を終わらせて欲しかった
あと、殺人犯の感情の描き方が他の登場人物と比べて雑に感じた。
「ヒメアノ~ル」のラストシーンと比べたら、
胸に迫ってくる世界への「怒り」が物足りなく感じた。
善悪の彼岸があやふやになるほどの混沌の中で燃え盛る怒りが見たかった。

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