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「帰ってきたヒトラー」 人の心を打つ純粋で熱いメッセージの先

2月21日にDVDで
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◎「帰ってきたヒトラー」
(2015 独 監督:デビッド・ベンド)
を見ました。
本作は、死の瞬間に現代にタイムスリップしてきたヒトラーが、
純粋で熱いメッセージを現代人にぶつけたら、
お笑い芸人として認知されて時代の寵児となるコメディ映画。
お約束のヒトラーギャグも冴えていて、
ドイツ人ってほんまにヒトラーが好きやなぁと思いました。
基本的にコメディ映画ではありますが、
題材が題材なだけに単純なコメディでは収まりません
難民問題により外国人を排斥する感情が抑えきれない現代のヨーロッパで
ヒトラーの言葉が無闇に突き刺さる様が恐ろしい。
政治不信の行く末が何らかの排斥運動に繋がるのが歴史の常。
本作では意図的にユダヤ人の虐殺に係る部分には深く触れず、
熱狂の先に何があるのかという不気味さの中に包み込みます
ドイツの民主主義が行き着いたナチスという怪物。
純粋で熱いメッセージが人の心に刺さるのは、人々がそれを望んでいるから。
自らの利益とプライドを守るための主張に後ろめたさを感じるから、
人は自己正当化するための敵を作り、誤魔化そうとします。
最近、○○ファーストという言葉が流行していますが、
それを自分の立場に当てて使うことが恥ずかしくないのだろうか。
「上か下かで競い合うその先に 僕ら生きてる虚しさを恥じて
 群衆の意志の平均像の下敷きに なっているのもどうせ人間だ
 それなら自分が一番可愛いんだと 言ってみせろよこの獣どもが」
(amazarashi「吐きそうだ」より抜粋)
獣であることを悪びれない人間がどんどん増えている気がする。

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